フィリピンGDP、第3四半期は前年比で予想以上の落ち込み

Reuters

発行済 2020年11月10日 11:49

更新済 2020年11月10日 13:28

[マニラ 10日 ロイター] - フィリピン統計局が10日発表した第3・四半期国内総生産(GDP)は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が打撃となり、前年同期比で予想以上の落ち込みを記録した。

ただ、政府による制限措置の段階的な解除を受けて影響は和らぎつつあり、前期比ではプラスとなった。

第3・四半期GDPは前年比11.5%減。ロイターがまとめた市場予想は9.8%減、第2・四半期(改定値)は16.9%減だった。

フィリピンは今年、新型コロナの拡大を受けて長期にわたる厳格な制限措置を導入。第2・四半期に約30年ぶりのリセッション(景気後退)に入った。

ただ、政府が5月半ばから段階的に制限措置を解除したことを受け、第3・四半期GDPは季節調整済み前期比では8.0%増加。第2・四半期(15.2%減)から大幅に改善した。

カール・チュア経済企画長官代行はオンライン会見で「経済は好転している」と述べた。

だが、フィリピンはコロナ感染抑制に依然苦慮しており、米欧での感染再拡大で世界経済の回復も脅かされる中、2020年はマイナス成長になるとみられている。