安倍氏謝罪、前夜祭問題「政治責任は極めて重い」 議員辞職は否定

Reuters

発行済 2020年12月24日 18:43

更新済 2020年12月24日 20:09

[東京 24日 ロイター] - 安倍晋三前首相は24日、自身の後援会主催の「桜を見る会」前夜祭の費用補填問題を巡り、不起訴処分となったことを受けて会見した。公設第一秘書は略式起訴されており、安倍氏は「道義的責任を感じる。私の政治責任は極めて重い」と謝罪した。議員辞職は否定した。

安倍前首相は国会答弁の誤りについて、「当時の認識の限りの答弁をしたが、結果として事実に反するものがあった」と説明。「国民、与野党の国会議員に深く深くおわび申し上げる」と話した。

東京地検は24日、前夜祭の収支不記載問題について、安倍氏の公設第一秘書、配川博之氏を政治資金規正法違反の罪で略式起訴した。安倍氏は、地元と東京の事務所の秘書のコミュニケーション不足が原因と説明。配川氏が公設秘書を辞任したことを明らかにした。「収支報告書を前もって訂正していれば、このようなことにはならなかった」と語った。

野党からは議員辞職を求める声が出ているが、安倍氏は「信頼回復のため、本当の意味で信頼に足る政治家として、国民の期待に応える」、「一国会議員に戻ったので地域の代表としてしっかり国会議員の仕事したい」と述べた。

菅義偉現首相は官房長官時代、前夜祭について国会で答弁。安倍氏は、事実と異なる答弁となったことについて「菅総理に申し訳ない」と語った。菅政権や自民党支持率への影響についてはコメントは避けた。

菅首相は安倍氏の会見中に官邸で記者団の取材に応じ、「事実と異なる答弁になってしまった」と謝罪した。

安倍氏は25日午後、衆参両院の議院運営委員会で経緯を説明する。