ミャンマーデモ3日目、参加呼び掛けの声拡大 首都では警察が放水砲

Reuters

発行済 2021年02月08日 12:37

更新済 2021年02月08日 17:27

[8日 ロイター] - ミャンマー各地で8日、先週の軍事クーデターに対する抗議活動が3日連続で行われ、数万人が街頭デモに参加している。このうち、首都ネピドーでは警察がデモ隊に放水砲を使用した。

デモへの参加と市民による不服従運動への支持を呼び掛ける声は大きくなっており、クーデターに対する国際社会の非難の声も広がっている。

最大都市ヤンゴンでは労働者や学生のほか、サフラン色の僧服をまとった僧侶の一団もデモに参加。色鮮やかな六色仏旗と、アウン・サン・スー・チー氏が率いる国民民主連盟(NLD)のシンボルカラーである赤の旗を掲げ、スー・チー国家顧問らの解放や総選挙結果の尊重を求めて行進した。

政府系病院で看護師を務めるAye Misanさんはヤンゴンのデモに参加。「われわれ医療従事者は全ての政府職員に(不服従運動への)参加を呼び掛けるキャンペーンを主導している」と説明。「民衆へのわれわれのメッセージは、この軍事政権の完全な排除を目指し、自らの運命のために闘わなければならないということだ」と述べた。

ネピドーでは警察がデモ隊に放水砲を使用したことが現地の様子を撮影した動画で明らかになった。

南東部ダウェイと北部カチン州では、数千人がデモ行進に参加。参加者の多くは黒い服を着ている。

国連は引き続き、民主主義の回復を要求。ミャンマーの人権状況を担当する国連のトーマス・アンドリュース特別報告者は「ミャンマーのデモは国中に行動が広がる中、世界に影響を与え続けている」とツイート。「ミャンマーは拘束されている者全員の解放と軍事独裁をきっぱりと拒否するために立ち上がっている。われわれはあなた方とともにある」とした。

ミャンマーでは週末、ヤンゴンをはじめ各地で数万人が参加する抗議活動が行われた。抗議運動はこれまでのところ、武力弾圧があった1988年と2007年のデモとは異なり、大半が平和的に行われている。

週明けも抗議活動の継続が呼びかけられ、街頭での抗議デモのほか、医師や教員、公務員らによるストライキが始まっている。

1988年にアウン・サン・スー・チー氏と共に民主化運動を主導した民主活動家のミン・コー・ナイン氏は「全ての政府職員に、8日は出勤しないよう求める」とした。

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ある活動家は、遮断されているフェイスブックにVPN(仮想私設網)を介して接続、平和的な抗議活動への参加を呼び掛けた。場所と時間は追って通知する、と投稿した。