メキシコ中銀、昨年9月以来の利下げ 見通しは不透明と判断

Reuters

発行済 2021年02月12日 05:01

更新済 2021年02月12日 08:27

[メキシコ市 11日 ロイター] - メキシコ中央銀行は11日、政策金利を4.25%から4.00%に引き下げた。利下げは昨年9月以来。同国では、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で経済見通しの不透明感が続いている。

利下げの決定は全会一致。ロイターのエコノミスト予想と一致した。

中銀は、国内のインフレを巡るリスクバランスは経済活動の見通しと同様に不透明だと指摘。一方、経済のリスクについてはスラック(需給の緩み)がかなりあり、下向きに傾いているとした。

声明では「コロナの感染増加、ワクチンの生産・流通の遅れ、財政刺激策の規模、その他の緊張関係など、世界的にリスクが広がっている」との認識を示した。

中銀はまた、1月に3.54%だったインフレ率は第2・四半期にやや加速するとの見通しを示した。

「2021年末時点のインフレ期待はやや上向きに調整された。中長期的には3%の目標を上回る水準で安定的に推移する」とした。

メキシコ中銀のインフレ目標は3%で上下ともに1%ポイントの許容範囲が設けられている。

今回の政策決定には、元財務省高官で新メンバーのガリア・ボルハ氏が初めて参加した。

キャピタル・エコノミクスの中南米担当エコノミスト、ニヒル・サンガーニ氏は、今回の決定は政策当局者らのハト派スタンスを示すもので、3月下旬の次回会合で追加利下げが実施される可能性が高まっていると指摘。

その上で、「とはいえ、追加緩和は見送るのではないだろうか」と述べ、一時的なインフレの高まりが中銀の行動を抑制する可能性に言及した。

*内容を追加しました。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20210211T200118+0000

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