豪中銀、一部国債の貸出料引き上げ 空売りコスト上昇へ

Reuters

発行済 2021年03月11日 14:33

[シドニー 11日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行)は、市場の早期利上げ観測を押し戻す取り組みの一環として、一部の国債の貸出料を引き上げた。投機筋は当該の国債を空売りする際のコストが上昇する。

中銀は2023年4月償還債と24年4月償還債の貸出料をこれまでの2倍の100ベーシスポイント(bp)に引き上げた。

中銀はイールドカーブ・コントロール(YCC)政策で3年債利回りを目標の0.1%に維持するため、23年4月、24年4月償還債をオペの対象としている。

RBCキャピタル・マーケッツのマクロ金利ストラテジスト、ロバート・トンプソン氏は「中銀の措置により、他で担保を確保できない人がこれら2種の債券を空売りする場合のコストが大幅に上昇した。中銀はレポ市場のマーケットメーカーに強力なシグナルを送った」と述べた。