エルサレムでイスラエル警察とパレスチナ人が衝突、2日で数百人負傷

Reuters

発行済 2021年05月10日 10:16

[エルサレム 8日 ロイター] - パレスチナ人とイスラエル人の居住地を巡る緊張が高まるエルサレムの旧市街近くで8日、パレスチナ人のデモ隊とイスラエルの治安部隊が衝突し、少なくとも80人が負傷したもようだ。前日にも市内で同様の衝突が起きており、負傷者は数百人に上っている。

8日はイスラム教のラマダン(断食月)の聖夜に当たり、旧市街にあるアルアクサ・モスクには数万人が礼拝に訪れていた。

旧市街に続く道のバリケードを突破するパレスチナの若者に対し、イスラエルの治安部隊はスタン擲弾や放水銃で制圧に当たった。

パレスチナ赤新月社によると、負傷者には子どもも含まれ、14人が病院に搬送された。イスラエル警察は、少なくとも警官1人が負傷したと発表した。

パレスチナのガザ地区では、イスラエルとの境界沿いにパレスチナ人のデモ隊数百人が集まり、イスラエル軍によると、火のついたタイヤや花火が同軍に向けて投げ込まれた。

また、ガザの兵士がイスラエル側に向けて少なくともロケット弾1発を発射したが、空き地に着弾したという。

7日には、エルサレム旧市街にあるユダヤ教とイスラム教の聖地、神殿の丘で、投石するパレスチナ人の若者らにイスラエルの治安部隊がゴム弾やスタン擲弾を発射。少なくとも、パレスチナ人205人、イスラエルの警官18人が負傷していた。