北朝鮮、米国の人道支援は「悪意ある策略」と批判

Reuters

発行済 2021年07月12日 14:15

[ソウル 12日 ロイター] - 北朝鮮政府系機関の上級研究員は、米国の人道的支援は他の諸国に圧力を加えるための「悪意ある政治的な策略」だと批判した。米国と同盟関係にある韓国などが、新型コロナウイルスワクチンなどの支援は協力を促進する可能性があるとの見方を示したのを受けた。

北朝鮮外務省が11日、公式ウェブサイトに批判文書を掲載した。

研究員のKang Hyon Chol氏は、支援を外交政策上の目的や人権問題を巡る圧力とひも付ける米国の慣習を如実に表しているとし、世界での実例を列挙。「米国が『人道支援』と『人権問題』をひも付けるのは、主権国家への圧力を正当化し、悪意ある政治的な策略で目的を達成するという隠された意図があることを明確に示している」と記した。

米国のアフガニスタン向け支援が減少していることなどを例に挙げた。

「実際には、多くの諸国は米国の『支援』と『人道的支援』に多くを期待することで苦い思いをした」と続けた。