ウクライナ大統領、米のパニック的対応批判 ロシアとの緊張巡り

Reuters

発行済 2022年01月29日 02:08

更新済 2022年01月29日 08:54

[キエフ 28日 ロイター] - ウクライナのゼレンスキー大統領は28日、ロシアとの緊張がさらにエスカレートする可能性は排除できないとしながらも、ウクライナは沈没した豪華客船タイタニック号ではないと強調した上で、米政府やメディアの「パニック」的な対応が同国経済に重くのしかかっていると批判した。

海外メディア向けの記者会見で「戦車が街中を走っているわけではないにもかかわらず、メディアはまるでウクライナが戦争をしている、軍隊が街中にいる、というような印象を与えている。そのようなことはなく、このようなパニックは必要ない」と述べた。

その上で「現在の状況が以前よりも緊迫しているとは考えていない」としつつも「事態がエスカレートする可能性がないとは言えない」と語った。

また、前日に実施したバイデン米大統領との電話会談で、ホワイトハウスが大規模な戦争が起こるリスクを過度に強調するのは「誤り」であることを伝えたと明かした。

米英による大使館職員の退避についても誤りであり、大げさだと主張。「われわれはタイタニック号ではない。ウクライナは前進している」と語った。