韓国、砲弾貸与で米国と先月合意 ウクライナ提供を抑制=国内紙

Reuters

発行済 2023年04月12日 13:34

更新済 2023年04月12日 17:54

[ソウル 12日 ロイター] - 韓国は米国に155ミリ砲弾50万発を貸与することで先月合意に達したと、韓国紙・東亜日報が複数の政府関係者の話として12日に伝えた。米国によるウクライナへの武器供与の柔軟性が高まる。

関係者らが匿名を条件に同紙に語ったところによると、政府はウクライナ戦争で韓国の砲弾が使われる可能性を最小限に抑えるため、売却ではなく「貸与」を決めた。

貸与する砲弾は主に米国の備蓄補充に使用されるという。

米政府は昨年に韓国から砲弾10万発を購入。今年2月に同量以上の購入を求めていた。

関係者の1人は「ウクライナに殺傷能力のある武器を提供しないという政府の原則を貫きながら、同盟国の要請に誠実に応える方法を探った結果、砲弾の量を大幅に増やした上でレンタル方式を取ることを選択した」と説明した。

両国は砲弾供与について協議していることをこれまでに認めているが、最終的な合意に関する公式発表は行っていない。

韓国国防省は両国がウクライナの自由を守るための支援策を模索してきたと述べたが、具体的な協議内容の確認は控えた。米国務省はコメントしなかった。

韓国の朴振外相は記者団に対し、新聞報道を確認することはできないとしつつ、ウクライナに殺傷能力のある武器を提供しないという政府の立場に変わりはないと述べた。