16日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日経平均は反落、利益確定の流れが優勢も底堅さが意識される
・ドル・円はじり安、米中首脳会談に不透明感
・値下がり寄与トップはファナック (T:6954)、同2位はTDK (T:6762)
■日経平均は反落、利益確定の流れが優勢も底堅さが意識される
日経平均は反落。
53.36円安の21750.59円(出来高概算4億8000万株)で前場の取引を終えている。
NYダウの上昇の流れから、やや買い先行の展開から始まった。
しかし、ナスダックやSOX指数は小安く、この影響からハイテク株の弱さが重石となった。
また、円相場が再び1ドル105円台の円高に振れて推移していることも手掛けづらくさせている。
ただし、25日線が支持線として意識されており、下を売り込む流れも限られている。
東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1000を超えており、過半数を占めている。
セクターでは非鉄金属、その他金融、倉庫運輸、建設、陸運、その他製品、海運、情報通信がしっかり。
一方で、電力ガス、精密機器、鉱業、繊維、電気機器、化学、ゴム製品が小安い。
指数インパクトの大きいところでは、ファナック (T:6954)、TDK (T:6762)、東エレク (T:8035)、京セラ (T:6971)、電通 (T:4324)が重石。
日経平均は5日、25日線レベルでのこう着が続いている。
商いが膨らみづらい中で先物主導のインデックス売買に振らされている格好であろう。
トレンドは弱含みではあるが、後場は日銀のETF買い入れへの需給期待が下支えする格好。
また、大引けにかけてはショートカバーも意識されやすく、結局は底堅い相場展開になりそうだ。
もっとも米中貿易摩擦への警戒や森友スキャンダルによる国内政治リスクへの警戒感から積極的に買い上がることも期待しづらいところであろう。
個人主体の資金は中小型株にシフトしやすいものの、週末要因から利益確定の流れが優勢になりそうである。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円はじり安、米中首脳会談に不透明感
16日午前の東京市場でドル・円はじり安。
米朝首脳会談の実現に不透明感が広がり、円買いに振れやすい展開となった。
トランプ米大統領がティラーソン国務長官を解任したことで、米朝首脳会談の実現について悲観的な見方も台頭しており、日経平均株価が下落。
それを受け、リスク回避的な円買いが先行した。
ドル・円は、105円台は押し目買いが観測されるが、節目付近の売りに押されているもよう。
ランチタイムの日経平均先物は軟調地合いで、目先の日本株安継続を警戒したドル売り・円買いに振れやすいようだ。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は105円88銭から106円38銭、ユーロ・円は130円30銭から130円92銭、ユーロ・ドルは1.2295ドルから1.2310ドルで推移した。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・富士マガ (T:3138)やバロックジャパン (T:3548)など3銘柄がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます
・値下がり寄与トップはファナック (T:6954)、同2位はTDK (T:6762)
■経済指標・要人発言
・ホワイトハウス
「トランプ政権とロシアの癒着はない」
「引き続き協力していく」
・トランプ米大統領
「ラリー・クドロー氏をNEC委員長に指名へ」
・米財務省
「対ロシア追加制裁を発表」
・スイス中銀
「2018年の成長見通しは2%程度と予想(据え置き)」
「スイスフランは依然として過大評価されている」
・ラブロフ露外相
「英外交官を速やかに国外退去させる」
☆後場の注目スケジュール☆
特になし
<DM>
アプリを入手する
Investing.comで、世界の金融市場の最新動向をチェックしましょう!
今すぐダウンロード